会話をすることが苦手な人ほど、
「話す内容はこんなので大丈夫かな……」
「あれ?今、表情が曇ったような……」
「何か嫌なこと言っちゃったかな……」
と、不安になってしまうことってありますよね。
これは上手な会話をしたいという思いの裏返しとも取れますが、自分に自信がないからこそ、会話をしてる最中でもこのように気になってしまうものです。
しかし、この気掛かりがかえってスムーズな会話を邪魔してコミュニケーションが上手くいかなくなり、さらにそのことがより自信のなさを強めてしまうという悪循環を生んでしまうこともあるんです。
この部分については、実は意識の持ち方を変えるだけでももっと会話に対する可能性が開けてきますので、会話が苦手だという方はこちらを読んで実際の場面でも活用してみてくださいね。
会話を邪魔しているのは他でもない自分?
上でも述べたように、会話に自信がない人ほど、話の最中であっても得てして今まさにしている会話について不安に思いがちです。
こんな感じでいいのだろうか、と自分に語りかけてしまいます。
しかしながら、この自分への語りかけや問いかけが会話を上手に運んでいない可能性があるんです。
というのも、会話は誰かとまた別の誰かが行うことであって、自分と自分が話すことはいわゆる会話ではないからです。
あくまで行っているのは、相手との対話。
ここは間違ってほしくないところですが、決して自問自答や内に気持ちを向けることを悪く言っているわけではありません。
「何か悪かったかな」と考えて、次に活かすことは非常に前向きで良い姿勢なのですが、ただ会話の最中にそれを行ってしまうと、自分の話へも相手の話へも集中を向けるのは難しくなってしまいますし、どんどん内に内にと相手じゃない方向に向かって考えが及んでしまう可能性もあるので、あまり好ましいとは言えません。
例えて言うとしたら、携帯電話で誰かと話をしながら目の前の相手とも同時進行で会話をしようとしているようなものですから、やっぱり適切とは言えないですよね。
会話をしている際には第一に相手です。自分ではありません。
何か自分の話し方などに気になる点があるのならば、ひとりになったときに振り返って評価し次に活かすことにして、その場ではなるべく自分自身への語りかけを減らしましょう。
上手な会話をするコツは?
さて、わずかでも会話の際の意識の持ち方を変えてもらったら、次は上手な会話をするためのコツについてお話していきたいと思います。
①目的を持った会話を
会話をする際、特に何も考えずにとりあえずで話してしまうことってそれなりによくあることですよね。
あるいは、何か考えているとしても「楽しく話せればいいな」「気まずくならなければいいや」くらいのぼんやりとしたもの。
ですが、これらのように目的意識を持たずに単に当たり障りのない話だけをしている場合、それがまったくの無駄とは言いませんが、どこか惜しい、どこか勿体無いという状態と言えます。
というのも、ただ普通に話しているというのは、もっと段階的に早く親密になれる可能性があるのに、それをしないで相手へ近づくスピードを自らゆっくりとさせているということなんですよね。
これは、仲良くなりたいはずなのにそれをわざとしていないというようなものです。
またそれだけならまだしも、さらにはゆっくりとしているために、一番起こってほしくない「相手が離れていってしまうこと」につながる可能性すらあり得てしまいますから、目的を持たないで会話をすることはプラスにはなりません。
目的を持って会話をすることは、常に目標(めじるし)を見定めて、そこへ近づくためにその都度考えながら会話をすることになります。これはとても建設的で効率的です。
ただ、これにもひとつ注意もあって、定める目的にはあくまでその会話をしている間の目的であって、「相手との交際」などの将来的な目的ではないので、それを目的として設定することは好ましくありません。
会話の目的として適切なのはより具体的なものです。
例えば、
・次のデートを誘う
・相手の好きなことを〇個知る
・〇〇という話は必ずする
などがこれに当てはまりますが、もちろんもっと細かなことでも大丈夫です。
具体的な目的を持つことは、自分のすべきことがハッキリとし、それを達成するためにはどのようなことをしたらいいのかという道筋までわかってきますので、上手に会話をしたいという場合には忘れずにやっておきたいところです。
②相手に合わせる
以前もお話したように、人は共通点や類似性を持っていると、親近感を覚えて自然と相手を好意的に感じる傾向があります。
(関連記事:誰だって素質がある?恋愛下手でも気になる相手と親しくなる方法|カジュアライズ株式会社)
ですから、相手に合わせるというのは相手に親近感を覚えてもらえる可能性が大きくなるので非常に有効と言えます。
が、お分かりかとは思いますが、嘘を吐いてまで相手の話に合わせると、それがバレてしまった際に関係性に亀裂が生じてしまうので、もちろんダメです。
自分のわからない話題で相手に合わせるときには、
「○○のことはあまりよく知らないので教えてもらえませんか?」だったり、
「どうして○○が好きなんですか?」
というふうに話を掘り下げるのが好ましいです。
そうすることで、自分としては相手の考え方などを知れる機会となりますし、相手側としたら好きなもので話が広がるので、好意的な印象を持ちやすくなります。
また、仮に相手が喋る話題が自分の知るものだとしても、相手視点からの話になりますので、その人の考え方などを知ることができるかもしれません。
おわりに
今回は、会話が苦手な方が陥りがちのパターンと会話のコツをお話しさせていただきました。
自分自身が会話を邪魔しているということを頭の隅っこにでも入れておけば、仮に実際の会話の際に自分に語りかけることがあっても、「今は相手が第一だ」と自分ではなく相手に注意を向け続けることができるようになります。
すると、会話への姿勢は前向きなものへと変わっていき、苦手意識も次第に薄まっていくことも十分にあり得ることだと思います。
会話は意識次第でその可能性がいくらでも変わっていきます。
ですので、まずは意識の持ち方を変え、続いて積極的にテクニックも使って会話を上手く操ることで、気になる相手との特別な関係性を築いていってみてくださいね。